カレンシアクリームオキサイドC(白髪ぼかし用2剤)包装仕様変更のお知らせと白髪ぼかしに対するお客様の意識調査

自分が毎年気にして見ている資料の一つが、リクルートの美容に関する調査研究機関「ホットペッパービューティーアカデミー」が施している調査「白髪・グレイヘアに関する意識調査」。また、理容よもやま話の記事アクセスランキングで常にベスト10に入ってくるのが「理容サロンでの白髪染めは、隠すより馴染ませる白髪ぼかしが人気?!」という記事からしても、一般の方の白髪ぼかしに対する関心の高さが長いこと続いていることがうかがわれます。

今回の調査でサマリーとして出ていたのが、「白髪が気になる女性は87.6%、男性は52.7% 理美容室で白髪染めにかけてもよい金額は、男女とも4年連続で増加 、白髪がすてきだと思う有名人、佐藤 浩市さんが初のTOP5入り」と言う表現。それじゃ、白髪染めにどのくらいの費用をかけても良いかを見てみると、女性に比べて男性のかけても良い費用が極端に少ない!

それでも5年前に白髪染めにかけても良い費用が2,000円弱だったものが、2,682円まで増えてきているのだから、ここ5年で35%以上%も増えたと良い方向と見るべきなのか?ただ、それでも理容サロンで提供する白髪染めの一般的な料金には届かないところを見ると、理容サロンで売れるメニューになるのは、白髪をしっかり染めて完全に隠してしまう白髪染めではなく、白髪を馴染ませて目立たなくする白髪ぼかしになるのではないかな?ということ

理容サロンの多くが長年愛用しているのが、カレンシアカラーを使った白髪ぼかしかH.E.(ヒー)を使ったメンズシャドーカラーですが、皆さんはどちらをお使いですか?

今回、カレンシアカラーを使った白髪ぼかしの方で使用する2剤で包装仕様変更が行われました。あくまで包装仕様変更なので中身の変更はありませんし、容器がボトル容器からパウチ容器へと変わるだけなので、流通においても一斉切替ではなく、流通在庫が無くなるとともに自然に切り替わっていく形になります。また、見た目からは以前より大きくなったように見えますが、容量も500g入りと変更はありません。

ところで、先ほどのカレンシアカラーとH.E.(ヒー)の画像から2剤が違うのに気づかれたと思いますが、カレンシアカラーは専用2剤を使用し、H.E.(ヒー)ではファッションカラーや一般的なグレーカラーに使用する6%を使います。なぜカレンシアカラー用2剤は専用なのか?というと、それは使用されている過酸化水素濃度が5%だからです。

つまり、カレンシアカラー1剤に対して、一般的なヘアカラーに使用される6%オキシを使ってしまうと、発色反応速度が速くなりすぎたり退色時の色味が赤くなりやすくなる傾向が出るので注意が必要です。

こうして理容サロンにとっては「昔からある当たり前のメニュー」である白髪ぼかしは、導入から25年以上が経っているうことで、早い時期から白髪ぼかしを始められたお客様はかなりのご高齢になり染めること自体を止めてしまっています。その一方で、少しずつ低年齢化が進んでいる白髪お悩み世代のお客様へのアプローチはあまり進んでいないようにも見えます。

理容師の皆さんにとっては「もう古いメニュー」かも知れませんが、白髪染めをした方が良いかどうかお悩みになるファーストグレーカバー世代にとっては「新しいメニュー」なのです。初めての白髪染めで「いきなり白髪がまったくなくなる突然の変化」として経験し、1ヶ月後、染めた毛の根元にクッキリと現れる白髪との境目に愕然とするような失敗をさせるのではなく、白髪を馴染ませて目立たなくし、伸びてきても境目の目立たない自然なグレーカバーをご提案されることこそ、理美容師さんならではの仕事ではないでしょうか?

白髪染めを始めた年齢

なお、カレンシアカラーとH.E.(ヒー)の違いやお勧めのポイントについては、以前に「理容室で白髪染めする男性が急増?意識調査で、白髪を隠すよりなじませる割合が増加」でご紹介していますので、良かったら参考にしてください。

それではよろしくお願いします。