泡状スタイリング剤が減少する今、理美容サロンで選びたい代替ムース2選

あの頃の定番が、今は“希少アイテム”に

かつて一世を風靡した泡状スタイリング剤、いわゆる“ムース”。1980~1990年代のパーマ全盛期には、サロンの棚に必ず並んでいた定番アイテムでした。ところが近年、こうしたムース・スタイリングフォームの市場が急速に縮小しています。

たとえば、ルベルの《ヘアーメイクアクアムース》は廃番が決定し、「ハード」は在庫わずか、「ナチュラル」はすでに完売。その前には、資生堂の《246シリーズ》《デザインフレックスシリーズ》も販売終了となり、いまや“泡で仕上げる”スタイリング剤は、サロンでも貴重な存在になりつつあります。

なぜ泡状スタイリング剤は減ってきたのか?

その理由として大きいのが、製造コストの上昇需要の低下です。エアゾール缶を使うムースは、ガス充填設備や金属容器などコスト要因が多く、環境規制の強化もあって、メーカーにとって維持が難しいアイテムになっています。そしてもう一つが“ユーザー層の変化”。

ムースを愛用してきたのは、1980年代にオシャレを楽しんでいた世代。つまり現在はすでに60代以上となり、主要ユーザーが高齢化しているのです。スタイリング剤は「若い頃に使っていたものをそのまま使い続ける」傾向が強く、その世代交代にともない、自然とムースの需要も減少しています。

スタイリングトレンドの変化も影響大

もう一つ見逃せないのが、スタイリング表現そのものの変化です。ムースが主流だった当時は、パーマによるボリューム感や柔らかい動きが求められていました。しかし2000年代以降は、ストレートヘアや束感、ツヤ、濡れ質感など、“質感コントロール重視”のスタイルが中心に。

その結果、ワックス・オイル・バームといった手で仕上げる剤型が主流となり、ムースの出番が徐々に減っていったのです。

とはいえ、ムースにはムースにしかできない魅力があります。それは、泡が髪全体に均一に広がり、やわらかな動きとボリュームを与えること。パーマスタイルのリッジ出しや、トップの立ち上げ、細毛のボリュームアップなど、“軽さと空気感”を両立できるのは、やはり泡状ならではの特性です。

使いやすいスタイリングで選ぶ、2つの泡タイプフォーム

現在、当社でご提案できる泡状スタイリング剤の中でも、使いやすく、代替として長期的にも安心して導入できる2製品がこちらです。

■ ハードスタイルに:BASARAソリッドフォーム804(クラシエ)

男性向けスタイリングライン《BASARA》の中でも、しっかり形をキープしたいスタイルにおすすめのハードフォーム。弾力のある泡が髪1本1本を支え、パーマのリッジを保ちながら立体的なフォルムを作ります。

こんなスタイリングにおすすめ

  • ツイスト・スパイラル系パーマのリッジ保持
  • トップのボリュームアップや根元の立ち上げ補助
  • クセ毛を活かしたエアリーなショートスタイル

【商品情報】

  • 分類:スタイリングフォーム(ハードタイプ)
  • 容量:180g
  • 希望小売価格:1,8000円(税別)
  • 仕上がり:ハードキープ・ツヤ控えめ・軽い質感
  • 香り:BASARAシリーズ共通フレグランス
  • 特徴:細毛・軟毛でもボリュームが出やすい弾力泡

■ ナチュラルスタイルに:ジオット スタイリングフォーム N(クラシエ)

無香料で使いやすい《ジオット》シリーズのフォームは、自然なまとまりとツヤを重視する方向け。軽くなじむ泡で、手ぐしだけでも自然な毛流れに整えられます。香りが気になる職場や、香料が苦手な方にもおすすめです。

こんなスタイリングにおすすめ

  • ゆるめのパーマスタイルのリッジ出し
  • ショートレイヤーの柔らかい動きづけ
  • 前髪や顔まわりの軽いニュアンス出し

【商品情報】

  • 分類:スタイリングフォーム(ナチュラルタイプ/無香料)
  • 容量:230g
  • 希望小売価格:1,700円(税込)
  • 仕上がり:自然なツヤ・軽いまとまり・ベタつきなし
  • 香り:無香料
  • 特徴:細毛・軟毛に最適、香りを気にせず使えるスタンダードタイプ

ムースという剤型は、いまやサロンの棚でも“希少カテゴリ”になりつつあります。だからこそ、用途を明確にして、必要な2タイプをしっかり揃えることが大切です。BASARAとジオット、この2つを軸にすることで、「ハードにキープしたい」「自然にまとめたい」どちらの要望にも応えられます。

商品のお求め

こちらはクラシエプロフェッショナルブランド商品のため、理美容サロン専売品となります。ご注文・ご相談は弊社担当営業までお声がけください。または、Facebookメッセージ、LINE公式アカウントのトークから「ムース代替品の件で」とタイトルを入れ、お気軽にお問い合わせください。

泡状スタイリング剤の登場から約40年。時代とともにトレンドもスタイリング剤の主流も変わりましたが、“ムースでしか出せない質感” は、今なお確かに存在しています。パーマスタイルのリッジ感、細毛のお客様へのボリューム提案、そしてナチュラルな動きやツヤを出したいとき——。それぞれのシーンで“最適な泡”を選ぶことが、仕上がりの完成度を左右します。

ムースのラインナップが減っている今だからこそ、BASARA ソリッドフォーム(ハード)ジオット スタイリングフォーム N(ナチュラル)、この2アイテムをしっかり押さえておくことが、サロンのスタイリング提案の幅を守ることにつながります。

ぜひ、サロンワークの中で実際に使い比べてみてください。泡のつけ方ひとつで、仕上がりの印象が変わる——そんな“スタイリングの楽しさ”を、改めて感じていただけるはずです。