そのお客、本当に必要ですか?!大好きなお客様に囲まれて幸せな時間を過ごしながらしっかり儲かっている完全会員制サロン「Le.Patch INTRNATIONAL」を経営する中谷嘉孝氏の第3作「お客を捨てる勇気」発売!
かれこれもう、十数年は経つだろうか。社員たちを前に、「入れなくていいよ、あんな客」そう言い放った瞬間、ボクらの職場は一転してユートピアに変わった。という書き出しから始まる一冊の本。ビジネス書と言えばビジネス書だし、小説と言えば小説。ビジネス書にしては読みやすく、自然とページをめくりながらも2時間あまり。
本を読み終えて閉じるころには、「自分のお店もこんな風に出来たらいいな…」と感じている理美容師さんの姿が思い浮かぶようです。自分がまず感じたのは、「お客を捨てる勇気」とタイトルにあるけど、実際は、今いるお客様の中から捨てていくのではなく、最初からあなたのこと、あなたのお店を好きになってくれるお客様だけを集めれば良い、ボタンの掛け違いにならないお客様に来店してもらうためにすべきことが、昭和歌謡曲を例に紹介されている。
あらすじはこんな感じ・・・
一人オーナーのヘアサロンを経営する倉本ソウタは、売上が思うように伸びずに悩んでいた。ある日、行きつけの喫茶店で謎の紳士、秋山と出会う。「お客のニーズは無視しろ。自分ニーズに向き合え」と言う秋山の正体はいったい・・・?売上減、集客サイトへの依存、ライバル店の出店など、危機的状況を抜け出すための奇跡の経営術とは?
お客を捨てる勇気
この本に書かれているのは、今の時流を捉えて時代に合ったマーケティングノウハウではなく、サロンを未来永劫に安定経営していくためのいつまでも変わらない基本的な法則と心のあり方。本が得意な人でなくても、「なるほどな!」と納得でき、「自分もやってみたい!」と思える、気軽であり、そして実践的なマーケティングを、昭和歌謡に載せて伝えていくという試みです。その一端は目次からも読み取ることが出来ます。
お客を捨てる勇気 目次
- 価値のつくり方…「まちぶせ」に学ぶ
- 思い立ったが吉日…「HERO(ヒーローになるとき、それは今」に学ぶ
- 新陳代謝…「木綿のハンカチーフ」に学ぶ
- 影響力…「赤いスイートピー」に学ぶ
- 理想の客だけ集める方法…「関白宣言」に学ぶ
- 選り好み徹底…「待つわ」に学ぶ
- 価格設定の魔力…「勝手にしやがれ」に学ぶ
- ブルーオーシャン戦略…「世界で一つだけの花」に学ぶ
- キャッシュフローの重要性…「翼の折れたエンジェル」に学ぶ
- 熱血サポーターのつくり方…「年下の男の子」に学ぶ
- 愛がすべて…「ff(フォルティシモ)」に学ぶ
- 生涯顧客…「未来予想図II」に学ぶ
気づいてみればあっという間に巻末のあいさつへ…と、それくらいに読みやすい本です。本当は誰しもが、自分の好きなお客様だけに囲まれて仕事をしたいと思っているのに、気を使わなくてはいけないお客様や、これからすぐ出来る?今までのお店では○○○○円だったわよ!なんていうわがまま客が増えてしまっていませんか?また、ついつい集客サイトに頼った商売になり、結果としてリピーターになりにくいお客様ばかりが新規客として来店されたりと感じたことはありませんか?
そんなことを一度でも感じたことがあったら、ぜひ一度、この本を手に取ってみてください。書かれていることは決して難しいことではなく、一歩踏み出せば、誰にでも出来ることです。自分でも「ターゲットを絞らないとマーケットは広がらない」とか「お客様を選ばなければ、お客様からも選ばれない」と口にしていますが、自分や自分のお店に合ったお客様に巡り合うまで、背伸びしないあるがままの自分を発信しつづけることで、お客様から選ばれることがとっても大切です。
お客を捨てる勇気とは、来店しているお客様の中から捨てるのではなく、最初からあなたを好きになってくれるお客様、あなたのお店を好きになってくれるお客様だけを集めることでそれ以外のお客は捨てるということ。その仕掛けの一つ一つが昭和歌謡の歌詞の中にあったとは(笑)ということで、本のの書籍はもちろん、kidleでの配信もあるので、ぜひお読みになってください。
また、こちらの2冊もオススメなので、併せてお読みください。
それではよろしくお願いします。